琢磨、トロロッソのテストを終了「素晴らしい経験でありチャンスだった」
2008年 11月 19日
以下、報道から。
17日、18日と2日間にわたってスクーデリア・トロロッソのテストに参加した佐藤琢磨が、今回のテストは素晴らしい経験だったとコメントした。
バルセロナでのF1合同テストで、琢磨は17日は終日走行してトップタイム、18日は午前中のみの走行で2番手のタイムをマークしている。
「テストはとても楽しめた。再びマシンに乗ることができてすごく嬉しかったよ」と、トロロッソのリリースにおいて琢磨はコメントしている。
「前回の9月のテストでは、午後に雨が降ったために3時間しか走ることができず、少し不本意だった。でも、今回はとてもよかったよ。7カ月ぶりにまるまる1日走行することができ、合計200ラップを走りこめたんだからね」
「マシンの動きはすごくよくて、とてもドライブしやすく感じた。このチームと働くのは楽しかったし、エンジニアたちの仕事ぶりを見るのはとても興味深かったよ。僕にとって素晴らしい経験でありチャンスだった。スクーデリア・トロロッソチーム、それからレッドブルとマテシッツさんには心から感謝したい」
シーズンオフ、小生にとってF1で最大にして最重要な日が11月17日と18日の2日間だった。それは佐藤琢磨が9月以来、再度トロ・ロッソのマシンを駆るというのだ。これは彼のキャリアにとって重要だ。
このテストの結果がどうトロ・ロッソの経営陣に影響を及ぼすのか、素人の小生では全然分からない。まずタイム計測でどのくらいの数字が出るか、それに大注目だった。
まず17日、この日彼は全車の中でトップタイムを出した。テストなので単純にタイムの比較はできないかもしれないが、タイムだけを見れば、琢磨はブランクを全く感じさせなかった。ファンとしては、とても満足できる結果だとも言える。
01 佐藤琢磨(トロ・ロッソ) 01:20.763 121
02 ブエミ(トロ・ロッソ) 01:21.071 117
03 ヴルツ(ホンダ) 01:21.198 77
04 デ・ラ・ロサ(マクラーレン) 01:21.417 65
05 パフェット(マクラーレン) 01:21.956 78
06 バドエル(フェラーリ) 01:22.038 94
07 クビサ(BMW) 01:22.341 56
08 ローブ(レッドブル) 01:22.003 82
09 ピケ・ジュニア(ルノー) 01:22.560 80
10 クリエン(BMW) 01:22.883 53
11 ヒュルケンベルグ(ウィリアムズ) 01:23.794 86
12 リウッツィ(フォース・インディア) 01:23.794 86
13 スーティル(フォース・インディア) 01:23.832 88
14 ジェネ(フェラーリ) 01:24.177 32
15 セナ(ホンダ) 01:24.343 39
16 ファン・デル・ガルデ(ルノー) 01:24.908 32
17 ディ・グラッシ(ホンダ) 01:25.512 48
同じマシンをドライブしたセバスチャン・ブエミより良いタイムを出している。条件が全く同じだったのかは分からないが、少なくとも同じマシンをお互いドライブしているので、琢磨の速さが証明されたことは間違いない。
そして、翌日の18日も彼は速かった!
01 ヴェッテル(レッドブル) 01:19.751 70
02 佐藤琢磨(トロ・ロッソ) 01:20.017 79
03 ボーデ(トロ・ロッソ) 01:20.034 48
04 ブエミ(トロ・ロッソ) 01:20.223 99
05 パフェット(マクラーレン) 01:21.340 77
06 クビサ(BMW)01:21.521 76
07 ロズベルグ(ウィリアムズ) 01:21.525 113
08 バトン(ホンダ) 01:21.770 110
09 スーティル(フォース・インディア) 01:22.073 59
10 ディ・グラッシ(ホンダ) 01:22.283 110
11 ピケ・ジュニア(ルノー) 01:22.348 85
12 バドエル(フェラーリ) 01:22.425 127
13 ジェネ(フェラーリ) 01:22.772 31
14 ハイドフェルド(BMW) 01:22.945 81
15 ファン・デル・ガルデ(ルノー) 01:23.250 37
16 デ・ラ・ロサ(フォース・インディア) 01:23.499 86
トロ・ロッソ勢では琢磨がトップだった。レギュラードライバーのセバスチャン・ボーデ(ブルデー)や2日目もドライブしたセバスチャン・ブエミを抑えてのタイムは素晴らしい!
今回のテストはオーディションとも言えるものだったのかもしれない。ハッキリ言おう。ホンダは琢磨を見捨てた。東京本社も同じだ。ホンダチームは日本のチームとはいえ、結局イギリス人たちに牛耳られていて、日本人のアイデンティティを失っている。最低なチームに成り下がっている。
いくらグローバル、グローバルとかっこつけたって、所詮は日本は日本だ。今のホンダにはナショナリズムなど欠片も感じられない。かつて、中嶋 悟をバックアップした企業の欠片さえ見当たらない。
琢磨は来年こそ、トロ・ロッソでオンボロチームに成り下がったホンダなど相手にせず、常にトップ8を狙えるドライバーとして復活して欲しい。そして、あの熱い走りを見せて欲しい!ファンとしてはそれだけが願いだ。
佐藤琢磨