妄想症 主な病気の解説 「疑い深さ」 ある小冊子より
2006年 08月 30日
明白な妄想症の徴候は疑い深いことです。妄想性人格障害の人は世間を敵に回して見ていますから、いつも警戒しています。自分の疑いを深めるような事実を少しでもつかんで、自分の予想を確信に近ずけ、自分の予想に反するような事実を無視したり、誤って解釈してしまいます。
彼らは非常に用心深く、いつも何か不都合なことはないかと、様子を伺っています。たとえば、仕事を始めるとか、知らない人との新しい人間関係ができる場合、誰でも心配がなくなるまでは注意深くそして警戒的になるものです。
妄想症の人はそのような心配をいつまでも捨て去ることができません。彼らは常に他人の悪だくみを恐れ、人を信頼することができません。人間関係や夫婦関係において、この疑い深さは病的で非現実的な嫉妬という形で現れます。
この小冊子は米国、国立精神保健研究所、科学情報部員マーガレット ストロックによる改訂版です。旧版は、国立精神保健研究所員ダビッド ショアー医学博士、ダビッド ピッカー医学博士、ダリール キルヘ医学博士の協力でレイ ヘルバートにより作成されました。
米国国立精神保健研究所 アルコール・薬物乱用、精神障害部1987年印刷、1989年改訂