National RF-877 (COUGAR No.7)
2006年 06月 14日
小生が小学生の頃から高校1年生頃にかけて、BCLが大流行した。BCL と言う言葉は、Broadcasting Listening を略したものである。その意味を簡単に言えば、ラジオ放送を聴いて楽しむ趣味のことである。ラジオ放送とは言っても、主に海外からの短波放送を聴くという意味が強い。
小生も小学生の頃からだが、当時の海外放送を毎日聴いていた。主な放送局を挙げると、朝鮮中央放送、自由中国の声、アンデスの声、北京放送、モスクワ放送、アメリカの声等、時間帯と周波数を変えながら、毎日夜な夜な聴いていたものだ。今から考えると、かなりヲタク的な小学生だったと思う・・。
朝鮮中央放送は当時から乱数をアナウンスしていた。そのときは意味が分からなかったが、これは日本に潜入している工作員たちに送る指令だったらしい。現在も北朝鮮はジャミング(妨害電波)の発信源の国だ。性懲りも無い国家だ・・・。全く・・・。
当時(1974年~1978年頃)は、大変なBCLブームで、小生の友人も数人同じようなことをしていた。放送を受信して内容の感想や受信状況を報告(受信報告書)すると、その放送局から証明として、ベリカード(受信確認証)を発行してもらえる。このベリカードが放送局それぞれ個性があって、カラフルだったり、お国柄が反映されていて、見るだけで楽しくて、小生は集めるのが趣味となってしまった。
当時、小生が使用していたラジオが上の写真のCOUGAR No.7だ。正式な型番はRF-877と言う。小生は小学校5年生の時に、お年玉でこのラジオを購入した。オプションを含めると2万円近い値段だった。30数年前で2万円は、それなりに大金だった。中波用アンテナはジャイロアンテナと呼ばれ、上に飛び出し、回転して一番感度の良い場所に合わせられるのだ。
受信できる周波数帯は、中波帯・短波帯(3.8~12Mhz)・FM(76~108Mhz)だ。小学生だった小生には十分なほどの性能だった。大きなスピーカーも音質は良く、今聴いても十分鑑賞に耐えるほどのレベルにある。このラジオで血眼になって、外国の放送を聴いて、外国の放送局のベリカードを集めまくっていたのである。
外国の放送局のベリカード収集をしながら、日本国内の中波放送局のベリカード集めにも力を入れていた。関東地方のキー局は出力も強いので、受信報告書の作成には困らなかったが、苦労したのはローカル放送局だ。出力が弱く、夜を待たないと受信できない放送局ばかりであった。これは中波の性質上、仕方のないことだ。
一番受信できて嬉しかった放送局は、沖縄県の極東放送だ。当時の中波は10Khz刻みの割り当てだったのだが、極東放送は1250Khzだった。関東だと、すぐ隣の周波数の1240Khzのニッポン放送があるし、同じ周波数でモスクワ放送があるので、関東地方で受信するのは至難の技だった。
受信できるチャンスは、ほとんど無いのだが、夜に入り、中波が入りやすくなるとき、そのチャンスが巡ってくる。モスクワ放送が30分おきに言語を変えて放送していたので、次の言語放送に変わる時に1~2分だけ、無変調(音声無しの無音放送のこと)になる時間があったのだ。
その無変調のときに、かすかに極東放送の音声が聞こえてくる!耳を凝らして聴くと、「極東放送です」というアナウンスを聴くことができた。小生は、その前後のCMの内容とアナウンスの言葉を受信報告書に書き、極東放送に送った。半月ほどして、極東放送からベリカードが届けられたときには、思わずガッツポーズをした記憶がある。
北は北海道から南は沖縄まで、日本の中波放送局のベリカードを集めることができた。中にはベリカードを発行していない局もあった。それが残念だ。National RF-877 (COUGAR No.7)は、そんな苦労や楽しい時間を過ごした小生にとっては貴重なアイテムだ。
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