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記憶は死んだらすぐ消えてしまうもの・・・

記憶は死んだらすぐ消えてしまうもの・・・


 楽しみをリアルタイムで感じていても、どこかで決して消し去ることのできない思いがいつもある。大切な友人がこの世から消えて1ヶ月。1ヵ月前の今日、彼は死んだ。

 死ぬ4日前に会って話したばかりだった。それが10月14日。その4日後に肉体活動を彼は止めた。死んだら記憶はどこに行ってしまうのだろう。蛋白質の塊である大脳に記憶は蓄積されているという。

 見たもの、聞いたもの、触ったもの、嗅いだもの、感じたもの、五感全てで体感したことは大脳に記憶として記録される。しかし、人間はコンピューターではない。記録された記憶を再度引き出すこと、これが生きている人間にとって難しいことなのだ。

 年齢を重ねれば重ねるほど、それを引き出す能力は落ちていく。そして、最後は引き出せなくなり廃人となる。しかし、そうなる前に肉体が生命活動を止めてしまったら・・・。それまでの記憶としての記録はどうなってしまうのだろうか?

 人間は死んだ瞬間から腐り始めるという。脳が記憶媒体して存在することは生きていることが前提だと仮定すると、その持ち主の人間の肉体が生命活動を止めた場合、その脳は朽ち果てていく運命となる。

 したがって、その脳の中に格納されている記憶という記録は2度と引き出すことができなくなってしまうのだろうか?死んだ彼の人生で体感した記憶はどこに行ってしまうのだろうか?

 魂というもの、小生はあまり信じない。意識=大脳の活動だからだ。肉体が活動を停止した瞬間から、酸素が大脳に供給されなくなり、そして細胞は壊死していく・・・。細胞が壊死すれば、記憶媒体としての大脳は単なる蛋白質の塊と化してしまう。

 そこに人間としての尊厳は存在しなくなってしまう。神経は麻痺し、顔面の表情は凍り付いてしまう。亡くなった人を見て、安らかな表情だったとよく耳にする。しかし、実際は見た人間がそう思いたいからそう見えるものなのだ。

 人が死んでしまったら、もし、それが存在するとしたら、やはり手の届かない遠いところに行ってしまう。それは決して元に戻せないことなのだと。

 

 




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Commented by のの at 2008-11-21 22:38 x
大切な身近な方を失うというのはとても辛いこと
そしてさびしいことですね。

私も知り合いの先輩が1年前に亡くなりました。
2ヶ月前に職場で見かけたので、その悲しさは
今でもあり、時々胸がちょっとさびしくもなります。

「死」してしまったら、記憶も何もかもそこで
ストップしてしまいます。
今、悲しいご時世・・・何処で何があるのかわかりません。
事件や事故に巻き込まれるのかも・・・

私は、見るもの感じるものを記憶として体に
残しておきたいです。
おいしいものを食べたり、色々な人にあって
話したり、感動したり気持ちを共有したり
泣いたり、笑ったり、見るもの、感じるもの
すべてを体験したい。これは「欲」かもしれないけど
そんな経験が日々できれば、とても幸せな
ことだと思っています。

Commented by qunny1130 at 2008-11-22 09:42
ののさん、おはようございます!
湘南のJOHN LENNONです。
いつもコメントありがとうございます。

亡くなった友人は同級生で、まだ独身でした。
亡くなる4日前に会ったときには、まだまだ何とか冗談も言える元気もあったんですよね。入院が長引くかなとは思っていたのですが、その週の後半に容態が急変してしまいました。

最後に会った会話を必死に思い出して、すべてメモに残しました。それを大切にしていこうと思っています。今回ほど人の生き死にを真剣に考えたことはありませんでした。
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by qunny1130 | 2008-11-18 23:44 | 日記 | Trackback | Comments(2)

これからは気楽に書きます(笑)


by 湘南のJOHN LENNON
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