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LOVE (DVDオーディオ付)  ザ・ビートルズ その2

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LOVE



その1より




 
 以下、ポール&リンゴへのインタビューから。

 
 

―ビートルズはどのようにしてシルク・ド・ソレイユとめぐり会い、アルバム『LOVE』を作ることになったのでしょう。


リンゴ:もう数年前になるけど、ジョージ・ハリスンがギ・ラリベルテと会った時にシルク・ド・ソレイユがビートルズの音楽を使って何かやったらどうかという話になったんだ。


ポール:そう、それがベースになって、今回のショーの企画が進んでいったんだ。そしてアルバム作りも始まり、サウンドトラックになったってわけさ。シルク(・ド・ソレイユ)は自分たちのライヴ演奏者を抱えているんだけど、ビートルズに関しては似たようなことはしてほしくなかったので実際のレコーディングを使ってもらうことにしたんだ。


―当初はどんな状況だったのですか?


リンゴ:スッキリ、クッキリさせよう!って感じでスタートしたんだ。でも2、3回ミーティングやった頃、突如またジョージ・マーティンにやらせようって話になったんだ。



ポール:ジョージとジャイルズにいじってもらい、彼らがどう調理するのかお手並み拝見ってわけさ。僕らは二人をノセにノセまくったおかげで彼らもどうにかその気になり、アルバムができたというわけなんだ。


リンゴ:音がクリーンになっただけじゃない。多くのトラックが初めて聞くようなサウンドになっているんだ。


ポール:かなりスペシャライズされたプロジェクトだね。特別なリミックスを施したことで、かなり面白いものになったと思うよ。もしこれがただトラックをデジタル・リマスタリングして、適当な順番に並べただけのものだったら、これほど面白くはならなかっただろう。


リンゴ:ジョージなら信頼もおけるし実直だし、それに長年一緒にやってきたから安心さ。それで今回の仕事を彼に任せたんだ。


―ジョージと息子のジャイルズ・マーティンは、単にリミックスやリマスターを施すのみにとどまらず、曲そのものの構築にまで着手しました。ビートルズとしての反応は?


リンゴ:ジョージがちょうど10分仕上げたというので、僕とポールが出向いてそれを聴いたんだ。そんな感じで進んでいったよ。



ポール:そうだね、彼には極力実験的にやってほしいと言ってあったんだ。デモ・テープが再生され、いきなり「ウィズイン・ユー、ウィズイン・ミー」が聞こえてきたと思ったらそれに「トゥモロウ・ネヴァー・ノウズ」のドラムが乗っかっていたり、ギターをここから持ってきたと思えば、何かをあそこから持ってきたりじゃないか。僕らは “ これだ! こうしたかったんだよ! ” という感じだった。誰もがその好結果に驚いた。彼らが素晴らしい仕事をしたと同時に、 僕らのオリジナル・レコーディングがあってこそだからね。



リンゴ:ずっとチェックするつもりだったけど、実際はそうならなかったね。なぜなら彼らがちゃんとやってくれるので、ポールと僕からすると変えなきゃいけないところはほとんどなかったんだ。だからとやかく心配する必要もなかったってわけさ。


―新しいテクノロジーが導入されてアルバム『ラヴ』は生まれました。察するに、新しいテクノロジーは録音当時の状況を把握するのには効を奏しても、いかんせん60年代の機材では限界もあったのでは?


ポール:テクノロジーに関してはいつも言っていることだけど、僕らがレコーディングした当時はヒス(・ノイズ)もハム(・ノイズ)も関係なかった。今日の機材から見れば性能的には標準以下のもので当時僕らは録音したんだ。だからクリーンアップしたことによって当時のスタジオ内の様子も鮮明になって、ヒスもハムもないギターの音が取れるようになったんだ。素晴らしいだろう? 僕はいつもこれをチャーチルやトルストイみたいな偉人に例えているんだ。彼らのオリジナル原稿は博物館の中に保管されていて、時間が経つにつれ黄ばんでシワになっていくだけだけど、逆にビートルズの作品はどんどん輝きを増し、新しくきれいになっていく。魔法みたいさ。


―ですが魔法など使うべきではないと言う輩もいるのでは?


ポール:純粋主義者も中にはいるだろうし、昔と同じ音で聴きたい人もいるだろうけど、今だってちゃんとそのまま存在しているじゃないか。レコードをかければいいんだから。素晴らしいことだし、何も問題ない。でもそれはそれで、クリーンアップしたからって何がおかしいんだろう? だから純粋主義者の人たちにはせいぜい純正のサウンドにこだわってもらって、他の人にはきれいな音で聴かせてやってくれと言いたいね。


―ビートルズの音楽が博物館行きにならなくてよかったと思っていますか?


リンゴ:ビートルズの音楽がさらに良くなるのは大歓迎だよ。もし他のがいいんならちゃんとあるわけで、これはこれで全く新しい体験なのさ。ビートルズが今なお “ 今の ” サウンドをしているなんて、素晴らしい状況じゃないか。彼らのサウンド・フォロワーは数多くいるけど、今日でも色褪せない素晴らしい音楽を残せたことが僕らの最大の遺産だと思うよ。たいしたバンドだね! すごい! さあ、愛と平和を!


(ザ・ビートルズ LOVE ラジオ用EPKより)






 やはり、まだ健在の2名のビートルズのメンバーの言葉が一番だ。自分たちの音楽を作り上げた張本人たちの言葉は全世界の誰よりも説得力があるし、一番リアルだと言える。小生も初めは、この作品を真っ向から否定していたが、買ってみて実際聴いてみると180度考えが変わってしまった。

 下の方のポールの言葉で「純粋主義者も中にはいるだろうし、昔と同じ音で聴きたい人もいるだろうけど、今だってちゃんとそのまま存在しているじゃないか。レコードをかければいいんだから」と言うのが一番だ。正にその通りでその言葉を素直に受け止めたい。

 40年前に録音した音源がクリアで新作として生まれ変わり、そしていまだに聴く人の感性や理性に訴え続けていること自体が素晴らしい。音楽はやっぱり感性が主だから、理性を取っ払って無の状態で聴いた方が心に訴えるような気がする。

 ことビートルズのことになるとファンもたくさんいるせいか、いろいろな意見が交わされるが、もう屁理屈はどうでもよく、気に入れば聴けば良いし、気に入らなければ聴かなければ良い。それだけで十分だ。評論家気取りはコリゴリ。

 


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by qunny1130 | 2006-11-30 00:02 | ビートルズ | Trackback(2) | Comments(0)

これからは気楽に書きます(笑)


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